身を潜めることしかできない
大雨の日
若き悩みの中にこもっていた私は
何を思ったか
アスファルトの道に向かって
走り出した
化繊のブラウスが一瞬の内に
蛭のように肌に吸いついて
髪は重く
視界を遮った
しかし私は凪いでいた
突如として雨のリズムに
同化している自分に
気がついていたから
譜奏27
身を潜めることしかできない
大雨の日
若き悩みの中にこもっていた私は
何を思ったか
アスファルトの道に向かって
走り出した
化繊のブラウスが一瞬の内に
蛭のように肌に吸いついて
髪は重く
視界を遮った
しかし私は凪いでいた
突如として雨のリズムに
同化している自分に
気がついていたから
譜奏27