2017年1月2日

雑踏を

深い森の鳥たちの

飛礫のように抱えて

空に写る

墓跡のような

摩天楼

悲しみの

最後の単位が

量子なら

個別の孤独は

海にさえ

交われない異端

主体が放つその

寂しい温度ゆえに

 

譜奏5