2017年6月28日

柔らかな陽射しが苦悶して

破れていく稜線に目を背けた午後

私の澱を揺らした衝動は

時の切り絵を刻むような

冬去りの風を

幼い子のように

破線の縁に追いやっていた

私はかすかな記憶の中の花々を

胸に挿していた私を

悪意のまま絵の欠片に写し

風音の消えていく響きに叫ぶように

唇と息の嗚咽を圧えようと身構えた

私はただ自失のように背いていたかった

破線を滲ませる色彩の彩りそのものに

 

譜奏81