湖に沈んでいく秒の刻みの壊れた時間
歪んだ硝子の濃淡のように見せる宙に
あるいは湖面の騒ぎに
私は私の生きた時間をカラカラと奏でる映写機の音を
楽しみながら
私の愛した歌を聴きながら
老いを自覚する意識も忘れ
未来に向かうように沈んでいきながら
月の微光だけを頼りに写し出す私から
少しづつ少しづつ
秒の約束の比重の分だけ離れていく
もう私の言葉は水泡にしかならないから
私の人生は美しかったでしょと
月にだけ言って
譜奏128
湖に沈んでいく秒の刻みの壊れた時間
歪んだ硝子の濃淡のように見せる宙に
あるいは湖面の騒ぎに
私は私の生きた時間をカラカラと奏でる映写機の音を
楽しみながら
私の愛した歌を聴きながら
老いを自覚する意識も忘れ
未来に向かうように沈んでいきながら
月の微光だけを頼りに写し出す私から
少しづつ少しづつ
秒の約束の比重の分だけ離れていく
もう私の言葉は水泡にしかならないから
私の人生は美しかったでしょと
月にだけ言って
譜奏128