2020年2月7日

生きるには何かの覚悟が無ければ生の力学が作用しない

しかしその覚悟は欲望から生まれたものではきっとダメなのだろう

欲の芽はニュートラルの歪みからしか発生しないものだから

やはり相対しているのは死という透明な幻なのだろうか

叶うならその中間にもう少し輪郭だけでも見上げられるような

光輝くものが現れていれば分かりやすいのだけれどと思ってしまう

音楽彩画

ただ美しく悪魔的な色線で描かれた花絵を見つめながら

私は得体の知れない執着を持て余すように

高まりのような動悸のような鼓動のワームに包まれていた

自分しか知らない場所に作ったガラスの部屋に閉じ込めるように

美しく生きたいとだけ希っていた私は

起点の美しさを印象的に受け止めてきたに過ぎないのかも知れない

見上げるべき煌めきの空はきっと私の中にこそあるのだろうと思う

 

譜奏491