星のカケラを3つ拾って地面に三角に置くと
その三角に青緑の水が現れてその水に指が触れると
深い湖に引き込まれて二度とお家には帰れないと
わたしとその子は信じていた
お腹がすくのとノドが渇くこと以外に
わたしたちは現実ということを知らずに
空想の世界の現実の中を走り回って遊んでいた
双子のように同じ顔をしているその子の妹は
5さいになっても話せなくてアーウーと唇を尖らせるから
わたしはアーウーちゃんと言って
わたしも口を尖らせて唇を合わせたりしていた
小学生の時に姉妹はダウン症だと聞かされて
すぐに疲れちゃう病気なんだ、と言ったら大笑いした母に
プクっと拗ねて唇を尖らせた日を懐かしく思い出す
譜奏320