2018年9月12日

使命という響きに心が満たされていた時期があった

その言葉に

天から選ばれし者というニュアンスを強く感じていたせいだ

しかし私はその後点在していた自身の斑な欲求をそのままにして

変色していく擬音の後遺症に悩む愚かを犯してしまっていた

私には何故もう少し丁寧な示唆や兆しが

与えられなかったのだろうと今私は思っている

それともこの今がその時なのかとも

叶うなら私の個体の絵素が何かの点描を担い

その全体の色彩が機能で繋がり

些細でも意味を約束されたものであるのならと

私は取り残されたように感じる部屋の中で

悔いをとり繕うように息を吐き

楽観するように強く息を吸い込んでいた

 

譜奏271